酒税の税率改正に伴う飲食店の影響(手持品課税)②

こんにちは!名古屋市中区上前津にある若手の税理士事務所エイゼットです!

本日は前回に引き続き、手持品課税についてご説明します!

手持品課税の概要については、前回のブログをご確認ください。

【手持品課税の対象となる事業者】

酒類の販売免許を持つ卸売業者、小売業者はもちろんのこと、
酒類を提供している飲食店も対象となっています!

飲食店は、通常であれば酒税法上の販売業免許は不要であり、
酒税に関わることはありませんが、手持品課税では対象となります。

【申告義務の免除の要件】

酒税の税率変更の対象となる酒類の在庫が1,800リットルに満たない事業者。

上記の事業者は、手持品課税の申告の義務はありません。
つまり、規模の大きくない飲食店の多くは免除要件に該当し、
申告をしなくても問題はありません!

多くの飲食店の皆様、ご安心ください。

しかし!

今回の酒税の税率の変更では、一部の酒税が減税となっています!
そのため、手持品課税の申告を行うことにより、酒税の還付を受けることができる場合がございます!

申告義務がないのに申告を行う場合には、申告書のほかに届出書類の提出が必要ですので、ご注意ください。

【酒税の税率変更の対象となる酒類】

  1. ビール類のうち、いわゆる新ジャンルと言われる酒類 → 増税
  2. 果実酒の大部分 → 増税
  3. ビール、発泡酒 → 減税
  4. その他の醸造酒 → 減税
  5. 清酒 → 減税
  6. 雑酒の大部分 → 減税

今回の税率改正では、主にビール、発泡酒、新ジャンルの税率の調整がされています。
ビールと発泡酒、新ジャンル(第3のビール)の大きな違いは、麦芽の使用割合です!

ビールメーカーは、税率の違いに着目して、低い税率が適用される第3のビールの製造を行ってきました。

2026年の10月には、ビール、発泡酒、第3のビールの酒税率が統一されることが決まっています。

【提出期限】

手持品課税の対象となる場合には、もしくは酒税の還付を受ける場合には、

対象の酒類を所持する貯蔵場所ごとに、それぞれの貯蔵場所の所轄税務署長に、

2020年11月2日までに申告書を提出する必要があります。

以上が手持品課税の簡単な解説となります!

    

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2020.09.16飲食店